トップ包茎手術について

包茎手術について

包茎とは

出生時から幼少期にかけて、陰茎は生理的包茎と呼ばれる状態で亀頭が包皮に完全に覆われていますが、思春期にかけて包皮と亀頭の癒着が徐々に剥がれていき、以降はこの現象が見られなくなります。しかし中には癒着が残り、陰茎を覆っている包皮の出口が狭いなどの理由から、成人になっても亀頭が露出しないことがあります。その状態を①真性包茎と呼びます。
一方、包皮口が狭く、無理に皮を剥いてしまった結果、締め付けが強くなり亀頭が大きく腫れ、包皮が元に戻らなくなった状態を
②嵌頓(カントン)包茎と呼びます。
包茎と分類される中で最も多いタイプが③仮性包茎と呼ばれる状態で、普段は亀頭の一部分、あるいは大部分が包皮に覆われていますが、勃起時には亀頭を容易に露出することができる状態のことを指します。

  • 真性包茎について

    真性包茎について

    真性包茎は、皮の先が狭すぎて尿道口を出すことができず、亀頭を露出することが困難となるため、排尿や性行為に支障が生じることが多いです。衛生上かつ機能上の問題から、パートナーへの悪影響も考えられます。包茎の中でもっとも重症とされる状態であり、手術の必要性は高いと言えます。
    亀頭を全く露出できない原因にはいくつかの種類があります。

    • Ⅰ)真性包茎癒着型

      これは亀頭と包皮内板が部分的、又は広範囲に癒着しているため、亀頭を露出することができない状態です。
      本来、体の成長とともに解除されるはずの癒着が残り、もしくは亀頭包皮炎などが原因で癒着が生じ、真性包茎となる場合があります。
      原因が癒着の場合、包茎手術を確実に行うためには、まずは癒着を改善するための手術が必要となります。加齢とともに癒着は強固なものとなっていくため、できるだけ早期に包茎手術を受けることが望ましいとされます。

    • Ⅱ)真性包茎極度絞扼型

      包皮が非常に狭いために亀頭を露出することができない極度の絞扼に起因するタイプの真性包茎です。
      絞扼(こうやく)とは締め付けることを意味します。
      通常包皮口の絞扼は、成長過程において徐々に広げられて露茎か仮性包茎になりますが、狭まりが極端に強い場合、全く絞扼が広げられず真性包茎になってしまうことがあります。
      この場合は、伸展形成術を用いて包皮口を広げて亀頭を露出できる状態にし、合わせて余剰包皮の切除を行うという流れの施術を行います。

    • Ⅲ)混合型

      上述の「癒着型」と「極度絞扼型」が複合して真性包茎となる場合もあります。
      この場合はそれぞれの手術法を複合し、真性包茎の手術を行います。

    ー真性包茎による弊害ー

    • 亀頭包皮炎

      真性包茎は構造上雑菌の温床となりやすく、多くの患者様に慢性的な亀頭包皮炎が確認されます。恥垢が石灰化し、亀頭や包皮に傷が生じている場合もあります。

    • 尿路感染症

      細菌が繁殖しやすく、尿路感染症にかかる可能性が高くなります。進行すると無精子症や生命にかかわる重篤な病気を誘発する危険性もあります。

    • 性感染症

      上述の亀頭包皮炎をはじめ炎症を生じている場合も多く、ウイルスや細菌による影響を受け易い為、性病や性感染症等の感染率が高くなります。

    • 発育不全

      真性包茎の場合、包皮に邪魔されてしまい、陰茎、特に亀頭においては発育を妨げられる状態にあります。成人まで包茎であった方の亀頭は先細り、陰茎は小さくなる傾向があると言われています。

    • 遅漏/ED

      陰茎の主な性感帯とされる亀頭冠(カリ)・陰茎小帯(裏筋)等が、外板包皮に保護された状態のまま性行為を行うため、不感症になりやすく射精に時間がかかると言われています。また、勃起を維持することが困難なためEDの症状につながる場合があります。

    • 婦人科疾患

      細菌や雑菌を保持したままの性行為は、パートナーに対して膣炎等の疾患を誘発する原因となったり、不妊症を引き起こしたりするリスクがあります。

  • 嵌頓(カントン)包茎について

    嵌頓(カントン)包茎について

    嵌頓包茎(以下、カントン包茎)は、亀頭を露出することができるという点から、医学的には仮性包茎に分類されます。包皮口が陰茎部の包皮外周よりも狭く、輪ゴムで締め付けたようになったり、非勃起時に露出できる亀頭が勃起時には露出できなかったりします。恥垢がたまりやすく、慢性的な炎症が生じやすいという点では、真性包茎に近い状態の包茎です。

    ーカントン包茎による弊害ー

    包皮口が狭いため、無理に亀頭を露出した場合、締め付けによる痛みを伴うことがあります。
    また、露出した際に包皮が腫れて元に戻せなくなってしまうと、血行阻害で包皮や亀頭部が壊死するといった重篤な症状を引き起こす可能性もあります。
    機能的には性行為自体は可能ですが、痛みを生じる場合は真性包茎と同様、手術の必要性が高いと言えます。

    ーカントン包茎による弊害ー

    基本的には真性包茎と同じような弊害を引き起こす可能性があります。

    • 遅漏/ED

      亀頭を無理に露出して性行為を行った場合、痛みを伴い、血流阻害で感覚が麻痺することで射精に至れなかったり、勃起を維持できなかったりする可能性があります。

    • 婦人科疾患

      カントン包茎で性行為の直前に陰茎を洗っても、細菌の残存率は高く、パートナーに対して膣炎等の疾患を誘発する原因となったり、不妊症を引き起こしたりするリスクがあります。

  • 仮性包茎について

    仮性包茎について

    通常時、勃起時共に亀頭を容易に露出することが可能でも、包皮が勃起時の陰茎よりも長いために、普段亀頭が包皮で覆われている包茎を仮性包茎と呼びます。真性包茎やカントン包茎と異なり、排尿や性行為時に機能的な影響を及ぼすことはないですが、付随する弊害があるため手術はやはり検討する必要があります。
    仮性包茎は大きく2つに分類されます。

    • Ⅰ)余剰包皮型

      これは単純に包皮が長い包茎で、一般的に最も多い包茎の状態と言えます。
      余剰包皮の切除で比較的容易に治療が可能となります。

    • Ⅱ)絞扼型

      絞扼は「締め付け」の意味で、締め付けの度合いにより状態は変わってきます。軽度の場合は包皮が幾分狭まっているものの、容易に亀頭を露出することが可能なため、治療が必要なものと認識されないことがほとんどです。
      ただ、加齢とともに皮膚が弱くなるに従い、絞扼部にかかる負担に皮膚が耐え切れなくなり、包皮裂傷等を引き起こす場合があります。
      絞扼が強度の場合、カントン包茎という状態に分類され、医学的には仮性包茎に属しますが、状態としては極めて真性包茎に近いので弊害が多く、場合によっては真性包茎よりも弊害が強くなることもあります(カントン包茎について参照)。

    ー仮性包茎による弊害ー

    弊害は真性包茎やカントン包茎による弊害と比較すると確率的には低くなるものが多いですが、近似したリスクがあります。

    • 亀頭包皮炎

      仮性包茎でも包皮内板は弱い状態にあるため、わずかな刺激でもダメージを受けて炎症を起こす可能性があります。

    • 二次性真性包茎

      度重なる包皮炎により包皮口が狭くなり、亀頭を露出できない状態、つまり真性包茎になることがあります。

    • 性感染症

      仮性包茎でもウイルスや細菌による影響は受けやすく、包皮内板や亀頭がダメージを受けることで性病や性感染症に感染する確率は高くなります。

    • 発育不全

      仮性包茎の場合も、包皮によって陰茎や亀頭の発育を妨げられる場合があります。

    • 早漏

      仮性包茎の場合、通常時包皮に覆われている内板や亀頭が過敏症状を呈することが多く、早漏になる大きな要因の一つと考えられています。

包茎手術のメニュー

包茎には様々なタイプがあり、早急に手術が必要な症状もあれば、日常生活への支障が少なく治療の必要性を認識されていない場合もあります。包茎は病気ではないため、状態によっては必ずしも手術をする必要性はありません。しかし、性交渉や風呂付き合い、将来を考えると介護の場面など、包茎であることで劣等感を感じてしまうケースも少なくないでしょう。
一度の治療で払拭できる劣等感を抱えながら一生を過ごすのか、一度の治療に勇気を踏み出して、その後の人生を揺るぎない自信をもって過ごすのかはあなたの判断次第です。

包茎のデメリットと
治療のススメ

包茎には様々なタイプがあり、早急に手術が必要な症状もあれば、日常生活への支障が少なく治療の必要性を認識されていない場合もあります。包茎は病気ではないため、状態によっては必ずしも手術をする必要性はありません。しかし、性交渉や風呂付き合い、将来を考えると介護の場面など、包茎であることで劣等感を感じてしまうケースも少なくないでしょう。
一度の治療で払拭できる劣等感を抱えながら一生を過ごすのか、一度の治療に勇気を踏み出して、その後の人生を揺るぎない自信をもって過ごすのかはあなたの判断次第です。