陰茎プロステーシス手術は、勃起不全(ED: Erectile Dysfunction)の治療法の一つで、陰茎海綿体に人工的なデバイスを埋め込むことで勃起機能を回復させる外科的治療法です。薬物療法や他の治療法が効果的でない重度のEDに対する最終的な治療選択肢として位置づけられています。 ※恐れ入りますが、当院(アトムクリニック)では陰茎プロステーシス手術は現在取り扱っておりません。 陰茎プロステーシス手術の種類と特徴 ノンインフレータブル 曲げ伸ばしができるシリコン製のタイプです。性交時に伸ばし、非性交時に曲げておくというシンプルな操作方法となっています。手術は局所麻酔のみの日帰り手術となっています。 (参考)American Medical Systems社 インフレータブル より自然な勃起状態を提供できるのがインフレータブルタイプです。リザーバー(液体を貯めるタンク)、ポンプ(液体を送り出すポンプ)、2本のシリンダーの3つで構成されています。3ピースタイプと、リザーバーとポンプが一体化した2ピースタイプとがあります。 ポンプの部分を絞りシリンダー(円柱)を膨らませるという操作方法です。やや膨らませるのに手の巧みさを必要とします。手術は全身麻酔で入院が必要な場合があります。(最近では局所麻酔+鎮静で日帰りも可能) (参考)American Medical Systems社 陰茎プロステーシス手術の期待される効果 陰茎プロステーシス移植手術によって、治療患者の約85%が性的満足度を得られるという報告があります。具体的に以下のような有効性があります。 機械的な勃起メカニズムにより、薬物療法が無効な患者でも確実な勃起が得られる 性交渉に必要な硬度と持続時間を確保できる 射精機能や性的感覚は保たれる (参考)Akakpo W, et al: Penile prosthesis implantation: Indications and outcomes. Prog Urol 27 : 831-835, 2017 陰茎プロステーシス手術のリスク 陰茎プロステーシス手術は、他のED治療が無効か適応外の場合に行われます。例えば、陰圧式勃起補助具や陰茎海綿体注射を試したが、効果がない場合です。 陰茎プロステーシス手術は不可逆的な治療です。一度手術を行うと、装置を除去しても自然な勃起機能は回復しません。そのため、他の治療選択肢を十分に検討した上で決定する必要があります。 また、感染・びらん・器具の故障などで再手術が必要となることがあります。特に、糖尿病コントロール不良例では感染リスクが高くなっています。 陰茎プロステーシス手術の費用 手術を受ける医療機関や移植するプロステーシスの種類、メーカーなどにもよりますが、約100万円~(税込)が一般的です。手術代の他、デバイス費、加えて麻酔代や手術前の検査費用がかかります。 山本クリニック 東京 – 医師紹介 理事長:河合 成海 NARIUMI KAWAI 大手美容外科クリニックの指導医や院長を数多く歴任。 美容外科医として15年以上従事し、 アンチエイジングやジェンダーレスな 総合美容医療領域にて活躍中。 手術実績2万件と国内トップクラスを誇る。