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包茎手術の抜糸はいつ?溶ける糸との違い・痛み・術後の注意点を解説

包茎手術を検討していると、抜糸は必要なのか、痛いのかが気になります。

実際には、使う糸の種類によって抜糸の有無が変わり、時期も創部の状態によって前後します。

この記事では、糸の違いと抜糸までの流れ、過ごし方の注意点、受診が必要になるサインを整理します。

この記事の要約

包茎手術の抜糸とは

抜糸とは、皮膚を縫い合わせた糸を、創部がある程度つながった段階で取り除く処置です。結論から言えば、抜糸が必要かどうかは使う糸の種類によって決まります。

皮膚を縫う糸には、時間の経過とともに体に吸収される糸と、吸収されずに残る糸があります。吸収される糸を使った場合は原則として抜糸をせず、残る糸を使った場合は時期をみて取り除きます。どちらを使うかは、術式、縫う部位、医療機関の方針によって決まるもので、どちらかが優れているという関係ではありません。

海外の手引きのなかには、吸収される糸を使い抜糸は不要であると説明したうえで、経過を確認する受診だけを設定している例もあります。抜糸がないことと通院がなくなることは別であり、創部の状態を診てもらう機会は必要です。カウンセリングの段階で、どちらの糸を使う予定か、通院が何回になるのかを確認しておくと、術後の予定を立てやすくなります。

包茎手術に使われる溶ける糸と溶けない糸の違い

「溶ける糸」「溶けない糸」と呼ばれるものは、医学的には吸収性縫合糸と非吸収性縫合糸に分かれます。違いを整理しておきます。

項目 溶ける糸(吸収性縫合糸) 溶けない糸(非吸収性縫合糸)
体内での変化 時間の経過とともに強度が落ち、体に吸収される 吸収されず、そのまま残る
抜糸 原則として抜糸は不要 時期をみて抜糸する
使われ方 皮下など抜糸しにくい部分にも使いやすい 皮膚の表面を縫う際に使われることが多い
注意したい点 吸収までに期間があり、糸が残ったり自然に取れたりする 抜糸のための通院が必要になる

吸収性の糸は、数週間から数か月かけて強度を失っていくとされ、種類によって吸収されるまでの期間が異なります。「溶ける」といっても手術の翌週に消えてなくなるわけではなく、しばらくは糸が見える状態が続きます。溶ける糸だから痛みが少ない、腫れにくいといった違いがあるわけでもありません。

また、糸には1本の繊維でできたものと、細い繊維を編んだものがあります。編んだ糸は組織との摩擦が大きく、細菌が入り込みやすい構造のため、炎症や感染につながりやすいとされています。どの糸を選ぶかは縫う部位や必要な強度によって判断されるもので、患者側が指定するものではありません。

包茎手術の抜糸時期と通院回数の目安

抜糸の時期は「何日目」と一律に決まっているわけではなく、創部の状態を見て判断されます。考え方と、費用面で確認しておきたい点を分けて整理します。

抜糸までの日数の考え方

一般的な皮膚の縫合では、抜糸の時期は部位によって変わります。海外の医学教材では、顔で3〜5日、頭皮や腕で7〜10日、体幹や脚、手足で10〜14日といった目安が示されています。部位ごとに皮膚の厚みや創部にかかる力が違うためで、創部の長さや年齢によっても調整されます。この一覧に陰部は含まれておらず、包茎手術の抜糸時期は、切除の範囲や縫合の位置、腫れの引き方をみて個別に判断されます。

早すぎる抜糸は創部が開く原因になり、逆に必要以上に長く置くことも望ましくありません。日数だけを目標にせず、指定された受診日に診てもらったうえで判断してもらってください。腫れが強い、痛みが続くといった場合は、予定より早く受診することもあります。

通院回数は医療機関によって異なりますが、術後まもない時期の確認、抜糸のころの受診、その後の経過確認というように複数回設定されるのが一般的です。海外の手引きでは、手術の48〜72時間後、7日後、6週間後の受診が示されています。仕事や学校の予定と合わせて、通える日程かどうかを事前に確認しておくと安心です。

抜糸や再診が費用に含まれるか

自由診療では、手術の表示価格に抜糸や再診、処方される薬の費用が含まれていない場合があります。契約前に、次の点を総額で確認してください。

金額は医療機関ごとに異なるため、この記事では具体的な数字を示しません。保険診療で受けた場合の抜糸や再診の扱いも医療機関に確認してください。手術を受けた医療機関が遠方の場合は、通院にかかる時間と交通費も含めて考えておくと、無理のない計画になります。

当院で行う包茎手術の料金については、料金表ページをご参照ください。

包茎手術の抜糸当日の流れ

抜糸そのものは短時間で終わることが多い処置です。当日の流れと、痛みについての考え方を確認します。

受付を済ませたあと、診察室で創部の状態を確認し、消毒をしてから糸を切って引き抜きます。所要時間は数分から10分程度とされることが多いものの、糸の本数や創部の状態によって変わります。処置後は、当日の入浴や運動、仕事に戻れるかどうかの説明を受けます。案内される内容は医療機関によって異なるため、その場で確認してください。

痛みの感じ方には個人差があります。糸を引き抜くときに引っ張られる感覚や、ちくりとした痛みを感じる人もいれば、ほとんど気にならなかったという人もいます。一瞬で終わるとも、痛くないとも言い切れないため、痛みが不安な場合は事前に伝えてください。

麻酔を使うかどうか、どのような方法をとるかは医療機関によって異なります。処置中に強い痛みがあるときは、我慢せずその場で伝えることが大切です。

当日は、次の内容を確認して帰ると、その後の過ごし方に迷いにくくなります。

包茎手術の抜糸までの過ごし方

抜糸までの期間は、創部に負担をかけない過ごし方が中心になります。日常のなかで判断に迷いやすい場面を整理します。

全体を通しての考え方はシンプルで、創部を清潔に保ち、こすらず、強い力をかけないことに尽きます。腫れや痛みが軽くなってくると制限をゆるめたくなりますが、見た目の回復と組織の回復は同じではありません。

判断に迷ったときは、指示された内容に沿って過ごし、次の受診で確認するほうが確実です。

洗浄・入浴・下着

海外の手引きでは、最初の受診までは被覆材をそのままにして濡らさないこと、被覆材を外した後は清潔な水だけを創部に当てること、創部をひっかいたりつまんだりしないことが挙げられています。

入浴を再開できる時期や洗い方は医療機関の指示が優先されます。市販の消毒薬や軟膏を自己判断で足すことは、かえって治りを妨げる可能性があるため避けてください。下着は清潔で体に合うものを選び、創部が動きすぎないようにします。

運動・仕事・飲酒

デスクワークのように体を強く動かさない仕事であれば、早い段階で戻れることが多いとされています。

一方、走る、自転車に乗る、重い物を持つといった動きは創部に力がかかるため、許可が出るまで控えます。飲酒は血流が増えて腫れや出血につながることがあり、術後しばらくは避けるよう案内されるのが一般的です。

喫煙も傷の治りに影響するとされているため、控えられる期間は控えるほうが望ましいと考えられます。

勃起・自慰・性行為

夜間や早朝の勃起は誰にでも起こる反応で、止められるものではありません。術後しばらくは縫合部が引っ張られて痛むことがありますが、起き上がって歩く、排尿するといった対応で落ち着きやすいとされています。

一方、自慰や性行為は創部に繰り返し力を加えることになるため、糸が残っている間は控えるよう案内されるのが一般的です。

再開できる時期の詳しい考え方は、関連記事「包茎手術 性行為 いつから」で解説しています。

包茎手術の抜糸後の経過と傷跡

抜糸が終わっても、その日から元通りの見た目になるわけではありません。落ち着くまでの経過を知っておくと、不安になりにくくなります。

抜糸は、傷が完全に治ったことを示す区切りではなく、糸の支えがなくても形を保てる段階になったという判断です。この時点でも皮膚の内側では組織が作り直されている途中で、強い力がかかれば創部が開くことがあります。制限が一度にすべて解けるわけではない点を、あらかじめ知っておいてください。

腫れやつっぱり感が残る期間

抜糸の直後は、まだ腫れやむくみが残っていることが多く、勃起したときにつっぱる感覚を覚えることもあります。

腫れの引き方には個人差があり、数週間で目立たなくなる人もいれば、もう少し時間がかかる人もいます。腫れが左右で違って見えることもありますが、それだけで異常とは限りません。

ただし、いったん引いた腫れが再び強くなる場合や、赤みと熱感を伴う場合は、感染などの可能性があるため受診してください。

傷跡の見え方と落ち着くまで

縫合した部分は、しばらくの間、周囲との段差や色の違いとして見えることがあります。

時間の経過とともに目立ちにくくなることが多いものの、傷跡が完全に消えることを約束できるものではありません。落ち着くまでの期間や仕上がりには個人差があり、体質によって傷跡が盛り上がることもあります。

見え方が気になる場合は、経過の途中で判断せず、どの時点で評価するのかを含めて医師に相談してください。

包茎手術の抜糸に関わるトラブルと受診の目安

抜糸の前後には、糸や創部に関わるトラブルが起こることがあります。次のような変化に気づいた場合は、受診の対象になります。

このとき、自分でハサミや毛抜きを使って糸を切ったり引き抜いたりしないでください。創部が開いたり、細菌が入り込んだりする原因になります。

国民生活センターの資料でも、包茎手術に関する相談として、創部が裂けた、出血が続いたといった事例が報告されています。判断に迷う段階で連絡しても問題ありません。

次の受診日を待つべきかどうかを含めて、医療機関に確認してください。

包茎手術の抜糸に関するよくある質問

抜糸をめぐって質問が多い内容をまとめました。実際の対応は術式や経過によって変わります。

抜糸は必ず必要ですか?

使った糸が吸収されるものであれば、抜糸をしない場合があります。吸収されない糸で縫った場合は、時期をみて取り除くことになります。

どちらの糸を使うかは術式と医療機関の方針によって決まるため、手術前の説明で確認してください。抜糸がない場合でも、経過を確認する受診は必要です。

抜糸に行けないとどうなりますか?

抜糸の時期は創部の状態に合わせて決められているため、自己判断で先延ばしにしないでください。予定の日に行けないことが分かった時点で医療機関へ連絡し、日程を調整します。

遠方に移動する予定がある場合は、あらかじめ相談しておくと対応を検討してもらいやすくなります。

溶ける糸が残っている場合は?

吸収されるまでには期間があるため、しばらく糸が見えていることは珍しくありません。途中で自然に取れることもありますが、気になっても自分で引っ張らないでください。

予定していた時期を過ぎても糸が残っている場合や、その部分に赤みや痛みがある場合は、受診して状態を診てもらいます。

抜糸後すぐに入浴できますか?

入浴を再開できる時期は、創部の状態と医療機関の方針によって異なります。

抜糸の当日はシャワーのみとし、湯船につかるのは後日からと案内されることもあります。

処置後に受けた説明が優先されるため、迷ったときは自分で判断せず確認してください。

まとめ

包茎手術の抜糸が必要かどうかは、使う糸が吸収されるものかどうかで決まります。抜糸をしない場合でも、創部の状態を確認する受診は必要であり、通院がなくなるわけではありません。抜糸の時期は術式や創部の状態によって前後するため、日数だけを目標にしないでください。
見落とされやすいのは、溶ける糸にも吸収までの期間があるという点です。しばらく糸が見えていることは珍しくなく、その間も創部は力に弱い状態が続きます。糸が残る、皮膚に埋まる、創部が開くといった変化があっても、自分で糸を切ったり引き抜いたりしないでください。
痛みや腫れ、傷跡の落ち着き方には個人差があります。判断に迷う段階で構いませんので、手術を受けた医療機関に連絡してください。

参考・出典

StatPearls「Sutures and Needles」 https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK539891/

StatPearls「Laceration」(部位別の抜糸時期) https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK545166/

WHO・Jhpiego「Manual for male circumcision under local anaesthesia and HIV prevention services for adolescent boys and men」(2018年) https://www.who.int/publications/i/item/manual-for-male-circumcision-under-local-anaesthesia-and-hiv-prevention-services-for-adolescent-boys-and-men

国民生活センター「美容医療サービスにみる包茎手術の問題点」(2016年6月23日公表) https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20160623_2.html