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ヒゲ脱毛は何回必要?回数ごとの変化と期間の目安を解説

ヒゲ脱毛を検討するとき、何回くらい通えばよいのかは最初に気になるところです。ただし必要な回数は、目標とする状態や毛質、部位によって幅があり、一律には決まりません。この記事では、回数の目安と、その幅が生まれる理由、完了までにかかる期間の考え方を整理します。

この記事の要約

ヒゲ脱毛に必要な回数の目安

ヒゲ脱毛の回数は、一般に5〜10回程度を目安として案内されることが多くみられます。臨床向けの解説では、初期段階として4〜6週間隔で4〜6回程度の照射が最低限必要とされています。いずれも幅のある目安です。

重要なのは、その回数がどのような状態を指すのかという点です。自己処理が楽になった状態と、ほとんど生えてこない状態とでは、必要な回数が大きく変わります。同じ「6回」でも、施設によって前提としている仕上がりが違うことがあるため、回数の説明を受けるときは到達する状態とセットで確認してください。

医療脱毛は、毛の再生を長期的に抑えることを目的とした施術です。何回で終わると保証できるものではなく、毛の太さや密度、ホルモンの影響には個人差があります。同じ回数を受けても、見え方や実感は人によって異なります。

もう1つ確認しておきたいのが、その回数がどの範囲を指すのかという点です。ヒゲ脱毛のコースには、鼻下とあごだけを対象にしたもの、頬や首まで含めたものなど複数の設定があります。範囲が違えば同じ回数でも意味が変わるため、部位と回数はセットで確認してください。

以下では、なぜ回数に幅が出るのかを仕組みから確認し、そのうえで目標別、部位別に整理していきます。

ヒゲ脱毛が1回で終わらない理由

回数が必要になる理由は、毛の生え替わりの仕組みにあります。仕組みが分かると、間隔を空ける意味や、途中で変化を感じにくい時期がある理由も理解しやすくなります。

毛周期と成長期の毛

毛には、伸びていく成長期、成長が止まる退行期、抜け落ちて次を待つ休止期という周期があります。これを毛周期といいます。

レーザー脱毛は、毛に含まれるメラニン色素に光を吸収させ、そこで生じた熱を毛を作る組織へ伝える仕組みです。そのため、毛が毛穴の奥までしっかり伸びている成長期にもっとも作用しやすくなります。退行期や休止期の毛は、熱を伝える経路が十分でないため、同じ照射をしても反応が弱くなります。

毛周期の長さは部位によって異なり、頭髪と体毛でも違います。ヒゲは比較的サイクルが短い部位とされていますが、個人差もあるため、一定の周期で必ず生え替わると決まっているわけではありません。

1回の照射で反応する毛は一部

同じ時期に生えているヒゲは、成長期のものと、退行期や休止期のものが混ざっています。1回の照射で作用するのは、そのうち成長期にある毛だけです。休止期の毛は皮膚の表面に出ていないため、そもそも照射の対象になりません。

そのため、次の毛が成長期へ入るのを待って照射を重ねる必要があります。1回照射しただけでは全体が減らないのは、効果がないからではなく、対象になった毛が一部だったためです。

ヒゲ脱毛の回数を重ねるごとに感じやすい変化

回数ごとに感じやすい変化を整理します。次の内容はあくまで目安であり、毛質や部位、照射条件によって個人差が大きい点をふまえて読んでください。

回数の目安 感じやすい変化
1〜2回 照射から数日〜2週間ほどで一部の毛が抜け落ちるが、全体の量はまだ変わりにくい
3〜5回 毛が細くなった、伸びるのが遅くなったと感じる人が出てくる
6〜8回 自己処理の頻度が減り、青みが目立ちにくくなったと感じる場合がある
9回以上 残った毛や色の薄い毛に対して、部分的に照射を続ける段階になりやすい

変化の現れ方は一定ではなく、途中で実感しにくい時期が入ることもあります。経過は施術を受けた医療機関で確認してください。

実感しにくい時期が生まれる理由の1つは、抜けた毛の下から次の毛が生えてくることです。全体としては減っていても、鏡で見たときの印象が前回と変わらないと感じることがあります。写真を残しておくと、経過を客観的に比べやすくなります。

また、照射したその場で毛がなくなるわけではありません。作用した毛は、数日から2週間ほどかけて押し出されるように抜けていくのが一般的です。

目標によって必要なヒゲ脱毛の回数は変わる

同じ「ヒゲ脱毛」でも、どこまで減らしたいかで必要な回数は変わります。自分の目標に当てはめて考えてみてください。

自己処理を楽にしたい場合

毎日の髭剃りの負担を減らしたい、剃る頻度を下げたいという目的であれば、比較的少ない回数でも変化を感じやすくなります。毛が細くなることでシェーバーの刃が引っかかりにくくなり、剃り残しが気になりにくくなる場合もあります。

この目標であれば、すべての毛をなくす必要はありません。負担が減ったと感じた時点でいったん照射を止め、経過を見てから追加を考えるという進め方もできます。カウンセリングの段階で、途中で回数を止められるかどうかを確認しておくとよいでしょう。

青ヒゲを目立たなくしたい場合

青みは、剃った後も皮膚の下に残っている太い毛が透けて見えることで生じます。毛量が減り、1本ずつが細くなると、透けて見える度合いが変わることがあります。

ただし、見え方は肌の色や毛の密度、皮膚の厚みによっても左右されます。青みが完全に解消すると言い切れるものではなく、どの程度変わるかは診察で毛の状態を確認したうえで相談する必要があります。自己処理による色素沈着が重なっている場合は、脱毛だけでは変化が分かりにくいこともあります。

ほとんど生えない状態を目指す場合

できるだけ毛を残したくない場合は、より多くの回数が必要になる傾向があります。色の薄い毛や産毛はレーザーが作用しにくいため、太い毛が減ったあとに残ることもあり、後半ほど1回ごとの変化が小さく感じられます。

あわせて考えておきたいのが、将来ヒゲを生やしたくなる可能性です。減らした毛を元に戻すことは難しいため、どこまで減らすか、どの範囲を残すかを始める前に決めておくほうが後悔しにくくなります。残す範囲の決め方は、後悔をテーマにした記事で解説しています。

ヒゲ脱毛の回数に個人差が出る要因

必要な回数に幅が出るのは、次のような条件が人によって異なるためです。いずれか1つで決まるものではなく、組み合わせで変わります。

レーザーはメラニン色素に反応するため、毛が黒く肌の色が明るいほど狙いを絞りやすくなります。反対に、日焼けして肌の色が濃くなっていると、肌側にも熱が生じやすくなるため、出力を下げて照射する判断がとられることがあります。その場合、1回あたりの変化は小さくなります。

ヒゲは男性ホルモンの影響を受けやすい部位とされています。そのため、腕や脚などと比べて毛が太くなりやすく、必要な回数も多くなる傾向があります。ただし、ホルモンの影響の受け方には個人差があり、回数を数値で予測できるものではありません。

これらの条件は互いに影響し合うため、1つ違うから何回増える、という単純な計算にはなりません。診察で状態を確認したうえで計画を立て、経過に応じて見直していくことが現実的です。

ヒゲ脱毛の部位による回数の違い

ヒゲといっても部位ごとに毛質と密度が異なるため、同じ回数を照射しても変化の出方に差が生じます。

部位 毛質・密度の傾向 回数への影響
鼻下 太く密度が高い 回数が多く必要になりやすい
あご 太く硬い毛が集まりやすい 回数が多く必要になりやすい
あご下・首 毛量に個人差が大きい 経過を見ながら調整されることが多い
細く色の薄い毛が混ざりやすい 反応しにくい毛が残ることがある

同じ部位でも人によって毛質は異なります。表の内容は傾向であり、順位を断定するものではありません。

部位差があるため、途中から特定の部位だけ照射を続けることもあります。契約時に部位を絞ったコースにしていると、後から追加したい部位が出たときに別料金となる場合があります。範囲の決め方は、費用にも関わる点として確認しておいてください。

ヒゲ脱毛完了までにかかる期間

回数だけを見ていると短く感じられますが、ヒゲ脱毛は1回ごとに間隔を空けて通う必要があります。そのため、完了までは年単位になることも珍しくありません。

たとえば6回のコースでも、間隔が2か月であれば1年程度、3か月であればさらに長くかかります。仕事や体調の都合で予定どおり通えない時期があれば、その分だけ期間は延びます。日焼けをしていて照射を見送る場合も同様です。

また、回数が進んで毛量が減ってくると、次の毛が成長期へ入るまでに時間がかかるようになり、間隔を延ばす調整が行われることもあります。後半ほど1回あたりの期間が長くなる可能性を見込んでおくと、予定が立てやすくなります。

ヒゲ脱毛で変化を感じにくいときに考えられること

回数を重ねても変化が分かりにくい時期はあります。すぐに失敗と考えず、次のような可能性を整理してみてください。

白髪や色の薄い毛はレーザーが作用しにくく、黒い毛が減るほど相対的に目立ちやすくなります。この点は白髪をテーマにした記事で解説しています。

自己判断で通院をやめる前に、まずは施術を受けた医療機関へ経過を伝えて相談してください。照射条件の見直しや、部位ごとの方針変更で対応できる場合があります。強い赤みや痛みが続いている場合は、その症状もあわせて伝えましょう。

ヒゲ脱毛の費用は回数と合わせて考える

ヒゲ脱毛は自由診療で、公的医療保険は適用されません。回数が増えれば費用も変わるため、総額で確認しておく必要があります。

回数の目安は、施設によって前提としている仕上がりが異なります。金額を比べるときは、含まれる部位と回数、到達する状態の条件をそろえて確認してください。

コースを終えた時点で満足できなかった場合に、どのくらいの費用で追加照射ができるのかも、契約前に確認しておくと想定外の負担を避けやすくなります。回数を追加できる制度があるか、その場合の1回あたりの料金はいくらかを、書面で残しておくと安心です。

なお、他院との価格の比較は、含まれる部位、回数、追加費用の条件がそろっていなければ意味を持ちません。金額の安さだけで判断せず、必要な回数を受けきったときの総額で考えてください。

ヒゲ脱毛に関するよくある質問

回数について、ここまでで触れきれなかった疑問をまとめます。判断に迷う場合は、通っている施術先へ確認してください。

ヒゲ脱毛は5回で十分ですか?

目標によります。自己処理の負担を減らしたいという目的であれば、5回前後で変化を感じる人もいます。一方、ほとんど生えない状態を望む場合は、それ以上の回数が必要になることが一般的です。毛が濃い部位ほど、5回では途中段階にとどまることがあります。

3〜4回目ではどのくらい変わりますか?

毛が細くなった、伸びるのが遅くなったと感じる人が出てくる時期ですが、変化の現れ方には個人差があります。この時期は毛が入れ替わる途中でもあるため、量の変化が分かりにくいこともあります。実感が乏しくても、経過として想定の範囲内であることは珍しくありません。

10回受けても効果を感じないことはありますか?

毛質や照射条件によっては、変化を感じにくい場合があります。色の薄い毛が多い、日焼けが続いていて出力を上げにくい肌状態だった、といった理由が考えられます。回数を重ねても実感が乏しい場合は、これまでの経過を伝えて照射条件や方針を相談してください。

毛が濃い人は回数が多く必要ですか?

毛が太く密度が高いほど、全体が減るまでに回数を要する傾向があります。ただし濃い毛はメラニンが多く、レーザーが作用しやすい面もあります。濃い人ほど必ず回数が増えると決まっているわけではなく、肌の色や部位との組み合わせで変わります。

途中で回数を止めることはできますか?

自己処理が楽になった時点で照射を止めるという進め方もできます。ただし、契約したコースの残回数の扱いや返金の条件は施設によって異なります。途中でやめる可能性があるなら、契約前に解約の条件を確認しておいてください。

まとめ

ヒゲ脱毛に必要な回数は、目標とする状態、毛質、部位によって幅があり、一律には決まりません。レーザーが作用しやすいのは成長期の毛に限られるため、複数回に分けた照射が前提になります。回数の説明を受けるときは、その回数でどのような状態になるのかも確認してください。
見落としやすいのは期間です。1回ごとに間隔を空ける必要があるため、同じ回数でも完了までは年単位になることがあります。費用も、コース料金だけでなく追加照射や麻酔代を含めた総額で考えると判断しやすくなります。
回数を重ねても変化が分かりにくい時期はありますが、自己判断で中断せず、まずは施術を受けた医療機関へ経過を伝えましょう。肌の状態や毛質に合わせて、照射条件や計画を相談することが大切です。

参考・出典

StatPearls(NCBI Bookshelf) Laser Hair Removal https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK507861/

国民生活センター なくならない脱毛施術による危害(2017年5月11日公表) https://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20170511_1.pdf

厚生労働省 医師免許を有しない者による脱毛行為等の取扱いについて(平成13年11月8日付医政医発第105号) https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00ta6731&dataType=1&pageNo=1