ヒゲ脱毛はどのくらい痛い?痛みの理由と和らげる方法を解説
ヒゲ脱毛を検討していても、痛みが不安で踏み出せないという人は少なくありません。ヒゲは体の他の部位より刺激を感じやすい部位とされており、その理由には毛質や皮膚の構造が関係しています。この記事では、痛みが生じる仕組みと、部位や回数による違い、和らげるために取れる方法を整理します。
この記事の要約
- ヒゲは毛が太く密度も高いため、体の他の部位より刺激を感じやすい傾向があります。
- 痛みの感じ方には個人差と部位差が大きく、一律の程度として示すことはできません。
- 医療機関では麻酔を選択できる場合がありますが、感覚がなくなるわけではありません。
- 日焼けや乾燥、毛抜きでの自己処理は、痛みや肌トラブルにつながることがあります。
- 痛みが強すぎるときは我慢せず、その場で施術者へ伝えて出力や方法を相談します。
ヒゲ脱毛の痛みの程度
ヒゲ脱毛は、体の他の部位と比べて痛みを感じやすい傾向があります。これは我慢を求めるための説明ではなく、毛質や皮膚の構造からくる特徴です。
ただし、感じ方には個人差と部位差が大きく、同じ照射でも受け取り方は人によって異なります。よく使われる例えもありますが、あくまで一例であり、誰にでも当てはまるものではありません。この記事では以降、段落ごとに個人差を繰り返す代わりに、この前提を通して読んでいただく形にします。
痛みは対処できる範囲がある一方で、まったくなくなるものでもありません。医療脱毛は毛の再生を長期的に抑えることを目的とした施術で、そのために毛へ熱を伝えるという仕組み上、刺激を伴います。仕組みを知っておくと、当日の見通しが立てやすくなります。
痛みの感じ方は、その日の体調にも左右されます。睡眠不足のとき、疲れがたまっているとき、緊張が強いときは、同じ照射でもつらく感じることがあります。初回で不安がある場合は、体調を整えられる日程を選ぶことも、対処の1つになります。
この記事では、まず痛みが生じる理由を確認し、そのうえで部位や照射方式による違い、麻酔という選択肢、当日までにできる工夫の順に整理します。
ヒゲが痛みを感じやすい理由
ヒゲで刺激を感じやすい理由は、大きく3つに整理できます。いずれも、レーザーが熱を生む仕組みと関係しています。
毛が太くメラニンが多い
レーザー脱毛は、毛に含まれるメラニン色素へ光を吸収させ、そこで生じた熱を毛を作る組織へ伝える仕組みです。メラニンは幅広い波長の光を吸収する性質があり、この性質を利用して毛だけに熱を集めています。
ヒゲは腕や脚の毛と比べて太く、色も濃い傾向があります。含まれるメラニンが多いほど吸収される光の量も増えるため、1本あたりで生じる熱が大きくなります。これが刺激として伝わりやすくなる理由です。
毛の密度が高い
ヒゲは狭い範囲に毛が密集しています。1回の照射で光が当たる範囲に多くの毛が含まれるため、そこで生じる熱も集まりやすくなります。
同じ機器、同じ出力でも、毛が少ない部位より熱が集中しやすいという違いがあります。とくに施術の初期は毛量が多いため、刺激を強く感じやすい時期になります。
皮膚が薄く骨に近い
鼻下やあごは、皮膚が薄く、その下に骨が近い部位です。熱や振動が伝わりやすいため、同じ照射でも刺激を強く感じやすくなります。
また、顔は他の部位に比べて感覚が敏感な領域でもあります。毛質、密度、皮膚の構造という3つが重なることで、ヒゲは刺激を感じやすい部位になっています。
ヒゲ脱毛の部位による痛みの違い
同じヒゲでも、部位によって感じ方は変わります。次の表は傾向を整理したもので、順位を断定するものではありません。
| 部位 | 痛みを感じやすい傾向 |
|---|---|
| 鼻下 | 毛が太く密度が高いうえ、皮膚が薄く骨に近いため刺激を感じやすい |
| あご | 太く硬い毛が集まりやすく、骨に近いため響くように感じることがある |
| あご下・首 | 皮膚が柔らかく、毛量によって感じ方の差が出やすい |
| 頬 | 毛が細めのことが多く、他の部位より刺激が穏やかに感じられる場合がある |
毛量や毛質には個人差があるため、表と異なる感じ方をすることもあります。気になる部位は事前に伝えてください。
施術は複数の部位を続けて行うことが多いため、途中で感じ方が変わります。つらい部位が分かっている場合は、その部位から先に照射する、途中で休憩を挟むといった調整ができるか相談してみてください。
ヒゲ脱毛の照射方式による痛みの違い
医療脱毛で用いられる機器には、大きく分けて2つの照射方式があり、痛みの感じ方にも違いがあります。
強いエネルギーを短時間で照射する方式は、輪ゴムで弾かれるような瞬間的な刺激として表現されることがあります。一方、弱いエネルギーを重ねて照射する方式は、じわじわとした温かさや熱さとして感じられることがあります。
どちらが優れていると一律に決まるものではありません。毛質や肌の色、当日の状態に応じて選ばれるものであり、痛みの少なさだけで選ぶものでもありません。
機器の仕様は製品ごとに異なるため、名称だけで痛みの程度を判断することはできません。気になる場合は、どの機器を使うのか、テスト照射を受けられるかを確認してください。
また、同じ機器でも出力設定によって感じ方は変わります。毛が濃い時期は熱が生じやすいため、初回は出力を抑えて様子を見る場合もあります。痛みが心配だと事前に伝えておくと、当日の設定を相談しやすくなります。
ヒゲ脱毛の回数を重ねると痛みは変わるか
回数が進むと痛みの感じ方が変わることがあります。ただし、必ず軽くなると保証できるものではありません。
毛量が減ると、1回の照射で熱が生じる毛の数も減るため、初回より刺激が穏やかに感じられることがあります。実際に、初回がもっともつらかったと感じる人もいます。
一方で、毛が減ったことで出力を上げて照射する場合や、残った太い毛に照射する場合は、以前と同程度またはそれ以上に感じることもあります。体調や睡眠の状態によっても変わるため、回数だけで見通しを立てるのは難しい面があります。
初回がもっともつらいと聞いて身構える人もいますが、逆に慣れによって感じ方が和らぐ場合もあります。いずれにしても、1回目で判断せず、2回目以降の設定を相談しながら進めるほうが現実的です。
麻酔でヒゲ脱毛の痛みを和らげられる
医療機関では、痛みが強い場合に麻酔を選択できることがあります。取り扱いの有無や費用は施設によって異なるため、事前に確認してください。
麻酔クリーム
国内では、リドカインとプロピトカインを配合した外用の麻酔クリームが、皮膚レーザー照射療法時の疼痛緩和を効能・効果として承認されています。皮膚から吸収させて感覚を鈍らせる目的で使われます。
承認時に示された使い方は、レーザー照射予定部位に一定量を塗り、密封して60分間おいたうえで除去し、直ちに照射するというものです。塗ってすぐ照射できるわけではないため、来院から施術終了までの所要時間が長くなります。予約時間の調整が必要になることもあります。
費用が別途かかる場合もあります。使用するかどうかは、所要時間と費用も含めて検討してください。
笑気麻酔
笑気麻酔は、専用の器具で気体を吸入する方法です。痛みそのものを取り除くというより、緊張や不安を和らげる目的で用いられる場合があります。
顔の施術では器具の位置によって照射の妨げになることもあり、取り扱いは医療機関によって異なります。使用できるかどうか、どの部位で使えるかを事前に確認してください。
使用にあたっては医師の判断が必要で、呼吸器の状態や既往によっては選択できないことがあります。施術後に少し休んでから帰宅する流れになる場合もあるため、所要時間もあわせて確認しておきましょう。
麻酔を使う際の注意
麻酔は医薬品であり、使用には医師の判断が必要です。体質や既往、服用中の薬によっては使用できないことがあります。
- 薬剤に対するアレルギーや過敏症の既往がある場合は必ず申告する
- 塗布した部位に赤みやかゆみなどが出ることがある
- 持病や服用中の薬がある場合は、事前に医師へ伝える
- 市販の麻酔製品を自己判断で使用しない
麻酔を使っても感覚がまったくなくなるわけではありません。
麻酔以外にヒゲ脱毛の痛みを抑える工夫
麻酔を使わない場合でも、当日までの過ごし方や当日の相談で調整できることがあります。
- 施術中の冷却を十分に行ってもらう
- つらい部位は出力や照射方法を相談する
- 睡眠不足や体調不良の日は日程を変更する
- 施術前日と当日の飲酒を避ける
- 日焼けを避け、照射までの期間は保湿を続ける
- 自己処理は電気シェーバーで行い、毛抜きやワックスを使わない
とくに影響が大きいのが、日焼けと乾燥、そして毛を抜く自己処理です。日焼けした肌は照射時に熱が生じやすくなり、乾燥した肌は刺激を受けやすくなります。毛抜きやワックスで毛を抜くと、次の照射で作用する対象がなくなるうえ、肌への負担も重なります。
また、生活面では、施術前の飲酒や激しい運動、長時間の入浴は血行が変化しやすいため避けるよう案内されることがあります。当日の指示は施設によって異なるため、事前の案内に従ってください。
臨床向けの解説では、施術前の一定期間は毛を抜く処理を避けること、照射前後は日焼け対策を行うことが示されています。これは効果を保つためだけでなく、肌への負担を抑えるうえでも意味があります。
剃毛のタイミングも影響します。直前に強く剃ると肌が荒れやすく、逆に剃り残しが多いと照射時に毛が焦げて刺激を感じることがあります。前日までに、シェーバーで無理なく整えておくとよいでしょう。
ヒゲ脱毛の痛みが強すぎるときの対応
我慢を続けるのは適切な対処ではありません。痛みが強いと感じたときは、その場で伝えることが先になります。
施術中に取れる選択肢としては、出力を下げる、照射する範囲を分ける、冷却を強める、麻酔の使用を検討する、その日は途中で中断するといった方法があります。無理を伝えることで施術が受けられなくなるわけではないため、遠慮なく相談してください。
照射後も強い痛みが続く場合や、水ぶくれ、強い赤み、皮膚がめくれるといった症状を伴う場合は、熱傷などの可能性があります。次回まで待たず、施術を受けた医療機関へ速やかに連絡してください。連絡がつかない場合は、皮膚科の受診を検討します。
国民生活センターの調査では、脱毛施術による危害として皮膚障害と熱傷が多く報告されています。症状が軽いうちに相談することが、経過を長引かせないことにつながります。
症状を伝えるときは、いつから、どの部位に、どのような状態が出ているかを具体的に伝えてください。可能であれば写真を残しておくと、経過を説明しやすくなります。市販薬を自己判断で使う前に、まず相談することをおすすめします。
ヒゲ脱毛に関するよくある質問
痛みについて、ここまでで触れきれなかった疑問をまとめます。不安が残る場合は、施術先へ確認してください。
痛みはどのように例えられますか?
輪ゴムで弾かれるような刺激、熱い針が当たるような感覚などと表現されることがあります。いずれも一例で、感じ方は人によって異なります。表現だけで判断せず、テスト照射を受けられるか確認するほうが実際に近い目安になります。
痛みが強いほど効いているのですか?
痛みの強さと効果が比例すると示す一次情報は確認できませんでした。毛が太い部位ほど熱が生じやすく刺激も強くなりやすい、という関係はありますが、痛いほどよいという考え方で出力を上げることは適切ではありません。
痛みに耐えられず途中でやめることはできますか?
その日の施術を中断することはできます。コース自体を解約する場合の条件は施設によって異なるため、契約前に確認しておいてください。まずは出力や麻酔の調整で続けられないかを相談する方法もあります。
施術後に痛みが残るのは普通のことですか?
照射直後にほてりや軽い赤みが残ることはあります。時間の経過とともに落ち着くことが多い一方で、強い痛みが続く、水ぶくれができるといった場合は別の対応が必要です。判断に迷うときは、自己判断せず施術先へ連絡してください。
まとめ
ヒゲ脱毛で痛みを感じやすいのは、毛が太くメラニンが多いこと、毛の密度が高いこと、皮膚が薄く骨に近いことが重なるためです。感じ方には個人差と部位差があり、一律の程度として示すことはできません。仕組みを知っておくと、当日の見通しが立てやすくなります。
見落としやすいのは、当日までの過ごし方です。日焼けや乾燥、毛抜きでの自己処理は、痛みや肌トラブルにつながることがあります。麻酔という選択肢もありますが、感覚がまったくなくなるわけではなく、所要時間や費用も含めて検討する必要があります。
痛みが強いときは我慢せず、その場で施術者へ伝えてください。照射後も痛みが続く場合や、水ぶくれや強い赤みを伴う場合は、速やかに施術先または医療機関へ相談しましょう。
参考・出典
StatPearls(NCBI Bookshelf) Laser Hair Removal https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK507861/
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国民生活センター なくならない脱毛施術による危害(2017年5月11日公表) https://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20170511_1.pdf