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20代でEDになる原因とは?心因性と身体面の要因を解説

うまくいかない経験が続くと、年齢のせいではないだけに戸惑いや不安を感じやすいものです。ただ、EDは加齢だけで起こるものではなく、20代でも複数の要因が関わります。

この記事では、心理面、生活習慣、薬剤、そして身体的な背景に分けて原因を整理し、受診を考える目安と医療機関で行われることをまとめます。

この記事の要約

20代でもEDは起こる

EDは加齢に伴うものというイメージが強いかもしれませんが、原因はそれだけではありません。若い世代でも起こり得るもので、恥ずかしさから相談をためらう必要はありません。

EDは、満足な性行為に必要な勃起を得られない、または維持できない状態が続くことをいいます。一度うまくいかなかったという経験だけでは判断できません。繰り返す場合や、不安が生活に影響している場合は医療機関に相談できます。

国内では、日本性機能学会と日本泌尿器科学会がED診療ガイドラインを作成しており、第3版が2018年1月に発行されています。両学会は2025年9月に、対象をより広くとらえた男性性機能障害診療ガイドライン2025年版も発行しています。専門の学会が診療の指針を整えている領域であり、相談先がある問題だと考えてください。

20代で挙げられるEDの主な原因

原因はひとつに絞れないことが多く、複数が重なっている場合もあります。ここでは代表的なものを3つに分けて整理します。

心因性の要因

ED診療ガイドライン第3版は、EDの分類を扱っており、その中に心理的な要因によるものが含まれています。またリスクファクターの項目にも、心理的および精神疾患的要素が挙げられています。

ただし、若いから心理的なものだろうと決めつけるのは適切ではありません。心理面の影響があると同時に、身体的な要因が重なっていることもあります。原因を心理面だけに限定して考えないでください。

生活習慣の要因

ED診療ガイドライン第3版は、EDのリスクファクターとして、加齢、糖尿病、肥満と運動不足、心血管疾患および高血圧、喫煙、テストステロン低下、慢性腎臓病と下部尿路症状、神経疾患、外傷および手術、心理的および精神疾患的要素、薬剤、睡眠時無呼吸症候群を挙げています。

このうち、肥満と運動不足、喫煙は20代でも関わり得る項目です。加えて、睡眠不足や過度の飲酒が重なることもあります。

ただし、生活習慣を改めれば解決するとは限りません。生活面の見直しは意味のある取り組みですが、それだけで解決すると考えて受診を先延ばしにしないでください。

薬剤や嗜好品の影響

ガイドラインはリスクファクターの項目に薬剤を挙げており、降圧薬、抗うつ薬、前立腺肥大症治療薬などが個別に取り上げられています。持病の治療で服用している薬が関わっている可能性もあるということです。

ここで大切なのは、自己判断で服薬を中止しないことです。治療のために必要な薬であり、勝手にやめれば別の問題が生じます。気になる場合は、その薬を処方している医師に相談してください。相談すること自体が、治療を否定することにはなりません。

また、飲酒や喫煙などの嗜好品も関わり得ます。特定の薬剤名や量について自分で判断せず、現在使っているものを正確に伝えたうえで確認してもらってください。

身体的なED原因が隠れていることもある

若い世代でも、背景に身体の状態が関わっていることがあります。ガイドラインがリスクファクターとして糖尿病や心血管疾患を挙げているのは、そうした関連があるためです。

EDをきっかけに受診し、健康診断では気づかれていなかった状態が確認されることもあります。これは不安をあおるための話ではなく、受診には症状そのものへの対応以外の意味もあるということです。

ただし、EDがあるから特定の病気があるという意味ではありません。原因は人によって異なり、自分で判定できるものでもありません。当てはまるかどうかを調べようとするより、状態を診てもらう方が確実です。

EDで受診を検討した方がよいケース

どの時点で相談すればよいか迷う場合、次のような状況が目安になります。

受診先としては泌尿器科が挙げられます。相談しにくいと感じるかもしれませんが、診療の対象として学会が指針を整えている領域です。まず状態を確認してもらうところから始めてください。

医療機関で行われること

何をされるのか分からないことが、受診をためらう理由になりがちです。一般的な流れを知っておくと、心構えがしやすくなります。

ED診療ガイドライン第3版は、診断の基本評価として、病歴、勃起機能に関する問診票、合併症、薬物や嗜好品、運動、身体所見、臨床検査といった項目を扱っています。問診票を用いることで、口頭では伝えにくい内容も整理して伝えやすくなります。

治療の内容は、状態と原因によって変わります。どの方法が適しているかは診察を経て決まるため、受診の時点で治療法を決めておく必要はありません。

EDに関して自己判断で避けたいこと

受診をためらって、自分で治療薬を入手しようと考える人がいます。しかし、これには大きな危険があります。

厚生労働省は、個人輸入される医薬品などの品質、有効性、安全性については国内の法律に基づく確認がなされていないとし、期待する効果が得られなかったり、人体に有害な物質が含まれている場合があるとしています。正規のメーカー品を偽った偽造製品である可能性にも触れており、個人輸入された医薬品による健康被害については救済の対象とならないと明記しています。

危険はそれだけではありません。ED治療薬には、使ってはいけない条件が定められています。医薬品医療機器総合機構の電子添文によると、シルデナフィルを含む製剤は、ニトログリセリン、亜硝酸アミル、硝酸イソソルビド、ニコランジルなどの硝酸剤等を使用している人には使用できません。併用すると過度に血圧が低下することがあるとされ、死亡例を含む心筋梗塞などの重篤な副作用が報告されています。

これらは資料に挙げられている使用できない条件の一部です。自分が該当するかどうかは、診察と問診を通して確認されるものです。診察を経ずに薬を入手して使うことは、この確認を飛ばすことを意味します。

20代のEDに関するよくある質問

20代の方から寄せられることが多い質問をまとめました。判断は診察によります。

Q.一時的にうまくいかないだけでもEDですか?

A.一度うまくいかなかったという経験だけでは、EDかどうかを判断できません。緊張や体調の影響を受けることもあります。繰り返す場合や、その経験への不安が続く場合は、泌尿器科などに相談してください。

Q.何科を受診すればよいですか?

A.泌尿器科が受診先として挙げられます。ED診療ガイドラインは日本性機能学会と日本泌尿器科学会が作成しており、診療の対象となる領域です。すでに他の疾患で通院している場合は、その主治医に相談するところから始めても構いません。服用中の薬がある場合は、お薬手帳などを持参してください。

まとめ

EDは加齢だけで起こるものではなく、20代でも心理面、生活習慣、服用中の薬、身体的な要因が関わります。診療ガイドラインは、リスクファクターとして加齢や糖尿病、肥満と運動不足、喫煙、テストステロン低下などを挙げています。
見落とされやすいのは、若いから心理的なものだと決めつけてしまうことです。心理面と身体的な要因は重なることがあり、背景に別の状態が隠れている場合もあります。生活習慣の見直しだけで解決すると考えて受診を先延ばしにしないでください。
また、受診を避けて個人輸入で薬を入手することは避けてください。使ってはいけない条件の確認を飛ばすことになります。まず泌尿器科などで状態を確認してもらってください。

参考・出典

Mindsガイドラインライブラリ ED診療ガイドライン[第3版](日本性機能学会・日本泌尿器科学会、2018年1月15日発行) https://minds.jcqhc.or.jp/summary/c00469/

日本性機能学会 ガイドライン(2025年版男性性機能障害診療ガイドライン、2025年9月19日発行) https://www.jssm.info/guideline/

医薬品医療機器総合機構 バイアグラ錠25mg/50mg 電子添文 https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/671450_2590018F1020_1_05

厚生労働省 医薬品等を海外から購入しようとされる方へ https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/kojinyunyu/index.html

EAU Guidelines・Management of Erectile Dysfunction